まず1ヶ月ほどまえに、新型アルトのリコールが出されました。
アルトのリコールについて
※2019年追記
S660のエンジンは、やはり耐久性が無く、壊れやすいということが証明されました。
以下の文は、現在ほぼ最速のS660を造った、Resalt Japanさんのブログに記載してあったことですが、
https://ameblo.jp/result-japan/entry-12401192669.html
流石にヘッド加工はうちでは出来ないのでDetour【ディーター】さんにお願いしました。
s660のユーザーさんにはまだ知名度は低いと思いますので軽く説明するとですね。
主にはバイクのレースエンジンを得意とし全日本選手権で年間チャンピオン車両のエンジンを手掛けていた程の凄腕エンジン屋さんデス。勿論車の知識も豊富でエンジンだけではなく足回りのセッティング、燃調、データロガーの解析などなどなんせとっても凄い方なんですよww
そんな、ディーターさんに今回はシートカット、バルブ擦り合わせ、吸排気ポートの加工をお願いしました♪
Detourさんいわく、
S660のヘッドは、サーキットを走っていない車両でも、
30000キロを超えた辺りから 圧縮漏れが酷く、
60000キロぐらいでは、2番シリンダーの 圧縮は限界値 ぐらいまで下がってしまうそうです…。
このブログではNシリーズの頃から、S07Aターボは耐久性が無く、弱いエンジンだとさんざん指摘してきましたが・・・
えっ!?
そこまで酷いエンジンだったの!??
と、ビックリしました(;^_^A
なんせ私の想定よりも、ずっと耐久性が低かったのですから。。。
たった3万キロで圧縮漏れが酷くなり、6万キロで?もう圧縮が限界値を下回るシリンダーが出てしまうなんて。。。
これ、かなりの欠陥エンジンではないですか?
ちなみに私の乗っていた旧アルトワークスは、走行距離 20万キロ超 の時点でも圧縮値が基準以下のシリンダーはひとつも無かったですよ。
それが?S07Aターボは、たったの6万キロ台で??シリンダー圧縮が限界値のが出るって?
それって以前、記事にした、トヨタの中国製エンジンなみに酷いじゃないですか。
凄腕のエンジン屋さんが言ったことですので間違いはないのでしょう。
サーキット走行 していない のに、
こんな短期間で?? エンジンが劣化 するのは、
近年ではかなり珍しい事例だと思います。
純正状態できちんと対策されていないエンジンの熱問題が、こんなところにも大きな悪影響を出しているということですね。
オイルクーラー付けないと、エンジンすぐ壊れるよ・・・って、かなーり昔に書きましたが、そういうことです。
これも以前から書いていることですが、設計ミスによる不具合があまりにも多すぎます。
この記事の原文は、2015年8月に書いた記事ですが、原文の冒頭部分に書いた、
「S660 MT車のエンジンはCVT車であるNシリーズのエンジンよりも耐久性が劣る可能性があるということ。」
は、これで正しかったということが証明されました。
※2017年5月追記
久々の追記ですね。
●高性能エンジンは、チューニングコストも安いが、エンジン性能が低いと、ムダに金がかかる・・・
スズキ K6Aターボエンジンを、タービン交換等チューニングで130ps程度にパワーアップするのにかかる費用/コストは、
50万円もあればお釣りが来るほどなんですが・・・・
これがS07Aターボエンジンの場合では、同じ130ps程度にするには、なんと3倍以上の金額 約150万円以上も!
費用がかかってしまいます。
http://www.topfuel.info/s660_turbo.html
上記トップフューエルさんのメニューですと、
step1: 487,000円 または step2: 500,000円 プラス+ step3: 1,000,000円〜となっています。
つまり約1,500,000円(150万円)以上も費用がかかるということ。
やはり、元のエンジンの性能が低いと、
それだけ余計にお金がかかってしまうということですね。
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●お金をかけてチューニングしても、大して性能アップしない。
タービン交換しても、20年前の NAチューン FF車 より性能が低いS660。
高価格、最新鋭の本格的??ミッドシップスポーツカーが、100万円もかけてチューニングしても、20年前のFF車に、まったく敵わないのです。
岡山国際サーキット 軽自動車 2017年最新 総合歴代 ラップタイム(車幅拡大無し)
順位 | 車名 | 型式 | ベストラップ |
1 | サンダーレーシング スズキ カプチーノ | EA11R | 1分48秒768 |
2 | Garageれぽ スズキ 旧アルトワークスRS/Z | HA21S | 1分49秒174 |
3 | Timely スズキ 旧アルトワークスR | HB21S | 1分50秒319 |
4 | も。ファク ダイハツ 旧コペン | L880K | 1分50秒700 |
5 |
ハイパーシルバー ダイハツ 旧コペン |
L880K | 1分51秒233 |
6 | も。ファク ダイハツ 旧コペン | L880K | 1分52秒641 |
7 | ジアロスポルト スズキ 旧アルトワークスRS/Z | HA21S | 1分52秒689 |
8 | 金コペ ダイハツ 旧コペン | L880K | 1分52秒859 |
9 | Y's parts スズキ 旧アルトワークスRS/X | CR22S | 1分53秒207 |
10 | テクニカ スズキ 旧アルトワークスRS/Z | HA22S | 1分53秒210 |
11 | T.T.WORKS スズキ カプチーノ | EA11R | 1分53秒458 |
12 | AFC Vpro スズキ 旧アルトワークスRS/Z | HA22S | 1分53秒460 |
13 | ジアロスポルト スズキ 旧アルトワークスRS/Z | HB21S | 1分53秒541 |
14 | 下井レーシング ホンダ トゥデイ | JA4 | 1分53秒566 |
15 | ホンダオート岡山 ホンダ トゥデイ | JA4 | 1分54秒532 |
16 | Timely スズキ カプチーノ | EA11R | 1分54秒743 |
17 | AFC Vpro スズキ ラパンSS | HE21S | 1分54秒830 |
18 | アクエリアススポーツ スズキ アルトバン | HA23V | 1分55秒635 |
19 | も。ファク ダイハツ コペンローブ | L400K | 1分55秒649 |
20 | GAREGE TAKEUP ダイハツ ムーヴ | L910S | 1分55秒877 |
21 | メタルワークス スズキ アルトバン | HC11V | 1分56秒906 |
22 | Timely スズキ 旧アルトワークス | HA21S | 1分57秒153 |
23 | Resalt Japn+Flatwell ホンダ S660 | JW5 | 1分57秒261 |
24 | メタルワークス スズキ アルトバン | HA12V | 1分57秒627 |
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過去のF1全盛期に開発された、ホンダ軽自動車エンジンは!
当事のホンダF1エンジンと同様、素晴らしいものでした。
ホンダ トゥディ (JA4)
岡山国際サーキット、歴代軽自動車ベストラップタイム結果でも、最新のミッドシップスポーツカーS660よりもずっと速く、上位にいるFF車トゥディ2台。
このクルマは2台ともNAメカチューンで、ボルトオンターボすら、付いていないのです。
NAエンジンのままでS07Aターボよりも高性能ということです。
使用しているエンジンは、ホンダエンジンの中でも名機として知られている E07A Mtrec。
E07A MTREC エンジン
ホンダF1全盛期最後でもあった1991年、ビートに搭載するために独自にメーカーでチューニングされたE07Aエンジンは、自然吸気(NA)ながら独立3連スロットルと燃料噴射制御マップ切換方式を組み合わせた吸気システム「MTREC」(Multi Throttle Responsive Engine Control) により、NAの軽自動車としては唯一ターボ車と同等の64PSを8,100rpmで発揮。レッドゾーンは8,500rpmと高回転型に設定、
ホンダ E07Aエンジンはノーマルでも、
チューニングしても、本当に高性能と言える、素晴らしい最高のエンジンでした。
それが、今のは・・・
シャーシはミッドシップの本格的??スポーツカーとして最新の技術で設計され??その上、ベースエンジンもターボエンジン。
それがタービン交換のチューニングまでやっているのに。
20年前に設計された、NAチューン ホンダエンジンの FF車 よりも遅い。
ベスト20位にすら入ることも出来ない。
チューニングには100万円ほどかけてるはずですが。
S07Aターボ
いかに今現在のホンダエンジンは レベルが低い のか それがよくわかりますね。
※原文は以下から。
S660をチューニングする方は、以下に記載してあることに注意。
ポイントは三つ。
1.高回転まで回すエンジンとしては設計されていない。
2.ブローバイガスが異様に多い。
3.油温が非常に上がり易い。
1.高回転まで回るエンジンとしては設計されていない。
まず、最も注意しなければいけない点は、S660 MT車のエンジンはCVT車であるNシリーズのエンジンよりも耐久性が劣る可能性があるということ。
理由は常識的に考えればわかることですね。
あるF1レーシングカーのエンジニア(エンジン設計者)の方が言われていたことで、
「エンジンのレブリミットを500rpm下げれば、エンジンの耐久性は4倍になる」
というのがありましたが、
トップエンド±500rpmの違いというのは、それだけエンジンの耐久性への影響は非常に大きいとのことです。
もちろんこれは市販車にも当てはまります。
ECUチューニングでレブリミットを上げた場合、頻繁に7000rpm以上に入れるような走り方をしていると、初期のS2000で多発したエンジンブロー(エンジン破損)と同様のトラブルが起きる可能性があります。
その根拠として、S07Aターボの現実の最高回転数は、メーカー公表の数値より、500〜1,000rpmも低い数値となっています。
シャシーダイナモ等でのパワーチェック実測データを見ると、6000rpmで64psの最高出力が出るのではなく、実際は4700から5500rpmで出ています。
つまり、最高回転数がメーカー公表値より500〜1,000rpmも低いので、エンジンのレッドゾーンも、実際はそれだけ下にズレている可能性があるわけですね。
エンジンの性能限界の指標である最高回転数(最高出力の出る回転数)が現実は、500〜1000rpmも低いということは、それに伴って、最大許容回転数(レッドゾーン)も同様に500〜1,000rpm下にズレて低くなっているという可能性があるということです。
たったの数回、8000rpm以上回っただけで、エンジンが壊れてしまったというエンジンブロー事件も、そう考えると辻褄が合います。
発売間もない最新型のスポーツカーが、女性の運転で高速道路走行中、エンジン破損なんて珍事は前代未聞??でS660が初めてのケースです。
チューニングカーでもないノーマル車のエンジンが、短期間で壊れたなんて事例が 複数件発生 しているのは、近年の軽自動車ではS660だけです。
コペンローブやアルトワークスでは、ノーマルで使用しているのに、エンジンが壊れた例は1件もありません。
ダイハツ KF-VETの場合
こちらはダイハツ コペンローブ KF-VETのダイナパック計測値ですが、カタログの記載通り、最高回転数は6500rpmになっています。
ちなみにスズキ R06Aも同様に実測値はカタログ値通りの6000rpmです。
そー言えば、SPOONさんとこの現在の(2016年4月)のS660 チューニングデモカーでは、レブリミットをノーマルの7700rpmから200rpm下げて、Nシリーズと同じ7500rpmに変更していましたね。
従来ですと、チューニングでのパワー上昇に伴い、最高回転数がノーマルよりも高回転側へシフトすることが多いため、エンジンの設計強度や耐久性に余裕があれば併せてレブリミットも引き上げるのが普通ですが、それを逆にわざわざ下げたということは、やはりエンジンの耐久性を考慮したのでしょう。
何故、S2000でエンジンブローが多発したのか、
その原因をよく知っていますから。
それにS07Aターボは、チューニングしてもなお、最高回転数がメーカー公表値の??6000rpmに届かず、下回っているケースが多いのでレブリミットを上げても実はほとんど意味が無いのです。
これはHKSのブーストアップデータですが、チューニング後のデータでも、全てメーカー公表値の6000rpmを下回っています。
最高回転数が上がらない(ノーマル公称値の6000rpmより上がらない)のでレブリミットも上げる必要が無いということですね。上げても何もメリットが無いので無意味ですし、逆に上記のようなエンジンブローのリスクが高くなるだけです。
また、タービン交換で100ps程度になることを単純にぬか喜びしている何も知らない人が多いですが、S07Aターボは、レッドゾーンの回転数が低い上、タービン交換後は300rpm程度しかマージンが無くなっていますね。
おまけに上記のエンジンブロー事件ではノーマル状態でさえ、たったの8,000rpm以上程度で、エンジンがすぐに壊れてしまう ことが明確になっています。
ダイハツ KF-VETのように元々、エンジン自体に高回転まで回る性能があるものと、S07Aターボのようにその性能が無いエンジンをタービンの過給で無理やり回すのとでは、チューニング後のエンジンの耐久性や寿命に大きな差が出るのは明らかです。
そのため、SPOONさんのS660 チューニングデモカーではそこまで考慮し、タービン交換車のレブリミットを、あえてノーマルよりも下げたものと思われます。
HKSのタービン交換車を初め、上記に書かれている内容を理解している有力ショップは皆、レブリミットをノーマルの7,700rpmより落とし、7,500や7,000rpmに下げていますね。
2.S07Aターボ ブローバイガスの多さ
S07Aターボはローテンションピストンリングを採用している関係で、新車時からブローバイガスの量が非常に多いエンジンです。ブローバイガスの多いエンジンは、燃焼ガスに含まれる大量のカーボンがエンジンオイルを汚損しますので、エンジンオイルの寿命が、そうでないエンジンよりも短くなります。
本来、ブローバイガスはピストンとシリンダーの隙間から抜けるガスですので、当然、新しいエンジンよりも磨耗の進んだエンジンや、ピストンリングの張力の弱った古いエンジンほど多く出るものですが、S07Aターボの場合は、燃費向上させるため、フリクションを低減させる目的で、ピストンリングの張力が弱いローテンションピストンリングを採用しています。このため、新車時から過走行車の古いエンジンと同じくらいブローバイガスが多いのです。
実はエンジンオイルを劣化させる最大の原因は、このブローバイガスによる汚損であり、むしろ各部の磨耗などによる金属粉などは微々たるものです。
http://minkara.carview.co.jp/userid/261138/car/1685242/2826591/note.aspx
http://minkara.carview.co.jp/userid/203410/blog/30511302/
画像にはありませんが、このエンジン、ブローバイが結構多い感じです。
エアクリ外してみて少々びっくりしました。
ピストンリングの関係?? 抵抗が少ない⇒燃費UP?? 高回転回す必要ないし…
チェイサーやラパンSSもこんなに噴かなかったし…
って事は、社外ブローオフで大気解放=ブローバイがエンジンルームに結構噴いてますね〜〜目立たない噴霧状のが…
まあ時間が経過すると次第に見えてくるでしょう。
デメリットの方が多いので、社外大気解放ブローオフは却下です。
ブーストアップ チューニング後、数ヶ月経過したS660 エアクリーナーの一例
僅か 5000km の使用期間で、この汚れ方は異常です。
それも、ブローバイガスの どす黒い オイルミスト汚れ が酷いのが分かると思います。
通常、たったの5000km程度の使用で、ここまで真っ黒く汚れることはありません。
このユーザーは、ブローバイを大気解放にしていることもあり、酷いオイル汚れがエアクリーナーに付着しています。
ブーストアップ後、数ヶ月でもうエンジンブロー(エンジン破損)しています。
これはオイルクーラーを装着していない状態で、サーキット走行したため、油温の上昇でピストンリングがダメージを受けてしまい、このような結果になっているものと思われますが、ここまで吹き返しのオイルミスト汚れが酷いと、もうかなりオイル減り、オイル消費していると思われます。
ピストンの棚落ちなど、リングの役目をなさなくなると、このように大量のブローバイガスを噴くようになります。
(※この画像はサーキット走行直後のものではありません。サーキット走行後、数ヶ月経過したものです。)
※エンジン側、外気側問わず、短期間でエアクリーナーに、大量の ”オイル汚れ” が付着するのは異常なことだということを認識して下さい。
現代のエンジンで、ブローバイを大気開放にすること自体、エンジンオイルはもちろん、エンジンの劣化まで急速に進めてしまうことになりますので、絶対に止めましょう。
ブローバイガスは大気解放などはせずに、むしろ積極的に負圧で吸わせて、クランクケース内部のベンチレーション(換気)をすることがエンジンオイルや、エンジンのためにも重要なのです。
3.油温が非常に上がり易い。
あと、S07Aターボエンジンは、エンジンオイルの容量が、たったの2.5L程度しかありません。
特にS660の場合は、冷却が厳しいミッドシップでオイル容量が少なく油温が上がりやすいので、ブーストアップ程度のチューニングでも、後付のオイルクーラーが必ず必要になります。
S660はオイルクーラー無しで気温が20℃以上だと、すぐに油温が限界温度付近まで上がってしまうようで、普通に走るだけでも100℃を軽く超えてしまうそうですね。
http://t-racing.net/shop-oilcooler-kit-mt/
S660はエンジンオイルの油温が非常に高くなる 傾向で、通勤やドライブで運転するだけでも100度をオーバーします。
サーキットを走る となると、さらに油温は上がってしまい、メタルトラブルやタービンの損傷を起こしてしまう可能性があります。
エンジントラブルを未然に防ぐために、S660にとってオイルクーラーの取り付けは必要不可欠です。
さらに気温が30℃以上では、短時間で120℃程度まで上がってしまうようで、サーキット走行や峠等で140℃前後まで油温が行ってしまった人は、もうピストンリングだけでなく、メタルまで逝ってしまってる可能性もあります。
あくまでも100%化学合成オイル限定での話ですが。
まず熱からの劣化を心配しなければいけないのは、エンジンオイルにブレンドされている添加剤です。
添加剤は70℃以上から活性化しはじめ、100℃を超えると劣化し始めます。
100℃を超えなければ、劣化はしないそうです。
この温度は、オイルパンでの温度です。
したがって、オイルパン温度での推奨温度は、約85℃以上100℃以下が一番良いということ。
10w-60での粘度変化例
※「60」は、オイルパンでの温度が100℃での粘度です。
100℃ ー> 粘度60
110℃ ー> 粘度50
120℃ ー> 粘度40
130℃ ー> 粘度30
一般的にエンジンオイルが原因でエンジンが壊れる目安となるのが、粘度30だそうです。
最近の大排気量のレーシングカーでも粘度30を使えているのは、油温を100℃以下抑えて、極力100℃超えないようにしているからです。
近年のF1レーシングカーのエンジンでも水温が100℃以上の状況でさえ、油温は90℃以下です。
10W-40だと、
100℃ ー> 粘度40
110℃ ー> 粘度30
120℃ ー> 粘度20?(危険域!エンジンにダメージ)
130℃ ー> 粘度10?(危険域!エンジンにダメージ)
つまり、S660のようにノーマル車で普通に走ってるだけでも、油温がすぐ100℃以上になるというのは、オイルやエンジンにとって非常に良くないわけですね。
http://www.engineoilya.com/tenkazai/tenkazai2.html
エンジンオイルは油温100度の時に最高の性能を発揮するように設計されています。
性能表も油温100度の時の性能表を公表しているはずです。
しかし100度を超えたものに対しては保障はありません。
100度以上から一般的な合成オイルの粘度向上剤は急激に劣化していきます。
120度になるとかなり粘度向上剤は劣化しているのです。
いくらベースオイルの耐熱性が180度あろうと粘度がエンジン保護するのですから エンジンを保護することは出来ないのです。
温度別オイル劣化度合い
コンプレックスエステルオイル
最低限の品質しかない純正オイルや劣化したオイルを使用したり、油温計で120℃を超える様な走りをすると、ピストンリング部分の温度は約200℃辺りになってきます。当然クランクシャフトも油温が上昇すると熱膨張しています。それによって、メタルとのクリアランス(隙間)が狭くなり、油温が高過ぎると十分なオイル供給が出来なくなって潤滑が不十分となって、メタルまでダメージが及んでしまうということです。油温計では100℃でもクランクシャフトのベアリング部分は、100℃ではありません。
ECU書き換え、ブーストアップを、オイルクーラー付けずに行ってしまったユーザーは、すでにエンジンを壊してる人が潜在的にかなりいると思われます。
また、S660の冷却水量やエンジンオイル容量等、冷却/潤滑系統のキャパシティは、20年前の ”NAエンジン” のビートとほとんど同じ程度の容量しかありません。
つまり、冷却/潤滑系共、容量に 余裕が全く無い のです。
チューニングする場合は、このことを念頭において行わないと、1年も経たずにエンジンが壊れてしまいます。
S660は油温が上がりやすいため、この対策をしていないと、ブーストアップ程度でも、すぐにエンジンが壊れてしまいます。
このようにS07Aターボは、 ”エンジンオイルの油温が上がりやすい” 上に汚れやすく、エンジンオイルの劣化が早いエンジンになりますので、言うまでもないことですが、エンジンオイルは必ず3000km前後で交換、そして予算の許す限りの高品質なものを入れてあげて下さい。
特にS660では、CVTでほとんど高回転を使わないことが前提のNシリーズと同じ、低粘度シャバシャバオイルなんてもちろん厳禁です。
最近の省燃費型ターボエンジン全てに共通していることですが、距離が進んでくると、従来のエンジンよりも短期間でエンジンオイルが減る(消費する)ようになってきます。
当然、チューニングしてしまうと、そうなってしまう次期がさらに早まってしまうということですね。特にチューニングしているにも関わらず、エンジンオイルは純正オイルを使用し、交換次期もメーカー指定の5,000kmからそれ以上で交換するような悠長なことをやっていると、いっそう上記のようなエンジンの劣化が早まってしまうということ。ローテンションピストンリングを採用しているエンジンは、通常のピストンリングを使用しているものと比較して、エンジンの寿命が短くなっているのは覚えていたほうがいいでしょう。
事実、Nシリーズでは、すでにエンジンのかかりが悪い始動不良の車両が増えて来ています。
ホンダ車 ローテンションピストンリング エンジントラブル事例
http://minkara.carview.co.jp/userid/1327838/blog/34837420
http://minkara.carview.co.jp/userid/1546857/blog/32179580/
http://ameblo.jp/mn1800m/entry-11582746701.html
http://www.honda.co.jp/recall/other/130725.html
平成22年以降 ステップワゴンでは、ローテンションピストンリングの劣化のために、オイル交換後、たった3000km走行程度でエンジンオイルの量が、1/3から半分以上も減ってしまうというトラブルが続出、サービスキャンペーンでローテンションピストンリングから、通常タイプのピストンリングへ ”変更” して交換するという事態になっています。
こういったエンジントラブルは、本来なら20万キロ以上の過走行車で出るような故障ですが、ホンダ車では新車から数万キロ走行の時点で起きており、このことからもローテンションピストンリングを採用しているエンジンは、通常タイプのピストンリングを使用しているものよりも耐久性が低いということがわかるでしょう。
なお、上記のブローバイガス過多の関係で、社外品の大気開放タイプのブローオフバルブを取り付ける場合、必ずオイルキャッチタンクも同時に取り付けるか、純正と同様にリターンさせるようにしないと、後で徐々にエンジンルーム内がオイルまみれになっていってしまいます。
※2016年7月
すでにチューニングされている方は、上記のエアクリーナーの画像をよく見てください。
自分でも気づかないうちに、 エンジンを壊してしまっている 人までいます。
エアクリーナの状態が上画像のように、5,000キロ使用程度でオイルまみれになるようですと、もうピストンリングが終わっていると思われます。
ブーストアップ チューニング後、わずか数ヶ月であの状態では、タービン交換などした場合は、細心の注意が必要になることは言うまでもありません。
このブログでは約1年前に、この記事を書いた際、「ブーストアップ程度でも、後付けのオイルクーラーが必ず必要」と書いています。
また、このS660 エンジンブロー該当車は、こちら記事で書いているチューニングチップを使用していました。
この手のチューニングパーツは、エンジン破損する危険性が高いので使用しない方が良いと、ブログに記載してありましたが、無視して使った結果がエンジン破損になりました。
S660 最強チューニング パワーアップ プラン? です。
ECUチューニングもそろそろ出尽くした感があり、やはり唯一の欠点がエンジンであることが明確になりました。
なまじシャーシーとサスペンションが良いために、エンジンの 物足り無さ がよりいっそう目立ってしまう感じですね。
※注意
S660は、オイルクーラーを装着せずにサーキット走行を行った場合、油温の上昇によるピストンリングダメージで、エンジンが破損する恐れがあります。
ブーストアップ後 数ヶ月経過したS660 エアクリーナーの一例
僅か5000km使用でこの汚れ方は異常です。
ブローバイガスの オイルミスト汚れ が酷いのが分かると思います。
ブーストアップしているにも関わらず、オイルクーラーを付けずにサーキット走行を行ったため、油温が上昇してピストンリングがダメージを受けてしまった例です。
エアクリーナーが5,000キロ使用程度で、ここまでブローバイガス吹き返しのオイルミスト汚れが酷いと、もうかなりオイル減り、オイル消費していると思われます。
まだ走行距離1万キロ程度の新車ですが、もうエンジンオーバーホールが必要です。
※エンジン側、外気側問わず、短期間でエアクリーナーに、大量の”オイル汚れ”が付着するのは異常なことだということを認識して下さい。
現代のエンジンで、ブローバイを大気開放にすること自体、エンジンオイルはもちろん、エンジンの劣化まで急速に進めてしまうことになりますので、絶対に止めましょう。
ブローバイガスは大気解放などはせずに、むしろ積極的に負圧で吸わせて、クランクケース内部のベンチレーション(換気)をすることがエンジンオイルや、エンジンのためにも重要なのです。
S660 HKS フラッシュエディーターが本日発売されました。
http://www.hks-power.co.jp/product_db/electronics/db/17368
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