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純正超小径タービンの特性と最新チューニング用タービン
軽自動車の雑学91回目は、純正超小径タービンの特性と最新チューニング用タービン です。

ターボエンジンの最高出力特性は、使用可能な最大ブースト圧によって決まるということについてです。

前回の記事、軽ターボ ノーマルタービン 最大パワーは?でも触れていますが、今回はもう少し掘り下げて。

ターボエンジンは、簡単に説明すると、エンジンから排出されていた排気ガスのエネルギーを利用してタービンを高速回転させ、その回転力で遠心式圧縮機を駆動することにより圧縮した空気をエンジン内に送り込み、空気密度を高めます。これにより、そのエンジンの物理的排気量を超える混合気を吸入、燃焼させます。その結果、機関としての熱効率が高まり燃料消費率が低減されます。また、物理的なの排気量を超える出力が得られるというものです。
 
つまり、ブーストをかける(過給する)ことによって、仮想排気量を上げると、排気量を増やすのと同等の効果があるわけです。

過給している時のそのエンジンの仮想排気量は次の式で計算されます。

仮想排気量 = 実際の排気量 × ( 大気圧(1bar) + 最大過給圧 )

(この場合、大気圧の単位であるバール(bar)と、機械工学などで使われる圧力単位(kgf/cm²)の
関係は、1bar = 1.01972 kgf/cm² ですので、現実的にはkgf/cm²単位の過給圧数値をそのまま代入すれば良いことになります。)
では実際に、アルトワークスK6Aターボエンジンで、過給圧が1.0 kの場合を計算してみます。

常用過給圧が1.0kの場合。
仮想排気量 = 658cc × ( 1 + 1.0 ) = 658 × 2 = 1316cc

 
そして、さらにブーストアップしていくと・・・・

常用過給圧が1.2 kの場合。
仮想排気量 = 658cc × ( 1 + 1.2 ) = 658 × 2.2 = 1447.6cc

もし、過給圧を2.0kかけた場合なら・・・
仮想排気量 = 658cc × ( 1 + 2.0 ) = 658 × 3.0 = 1974cc


上記のように、アルトワークスのK6Aターボエンジンでは、ブースト1.2k(120kpa)かけると、1500ccエンジン並みの性能を得られるというわけです。

ところが・・・

残念ながら近年の軽ターボで採用されている、レスポンス重視の超小径タービンでは上記ようにはなりません。
まず一番のネックは、あまりブーストを上げることが出来ないという特性です。
超小径のタービンは、エンジン回転数が低いところで、その性能が限界に達してしまうので、ほとんどブースト圧(過給圧)を上げることが出来ないのです。
また、超小径タービンの場合、ブーストを上げると、サージングが起きやすい、排気温度が上がりやすいというデメリットもあります。

つまり、仮想排気量を上げることがほとんど出来ないため、あまり性能を引き上げるということは出来ないということです。

ブースト1.0k以上の1.2〜1.3k(120〜130kpa)が”常用”出来ないと、性能的には大きな変化は得られないということですね。


もう一つのデメリットは、超小径タービン自体が大きな”排気抵抗”になってしまうところです。

軽自動車のエキゾーストマニホールドの径は、純正でも約30mm程度はあります。
それに対して上の画像はS660のタービンですが、タービンブレード(羽)の直径は22mmしかありません。(※Nシリーズは25mm)
仮にエンジンがもっと上まで回る性能を持っていても、小さいタービン=小さいエキゾーストハウジング(排気側)でふん詰まりとなってしまうため、高回転域ではエンジンが頭打ちになってしまい、パワーが伸びない原因にもなっています。

実際に重要なのは、見かけ上の圧力ではなく風量(エンジンに送られる空気量)の方です。
つまり、小さいタービンでは例えブーストを上げても、実際にエンジンに取り込まれる空気の量はたがか知れており、それ以上はただ単に”ふん詰まり”によって圧力が上がっているだけです。
超小型のタービンは排気側が小さいためにまず排気が詰まり、結果、吸気できる量が頭打ちになってしまい、インテーク内の圧力が上昇するということです。
これをサイズの大きいタービンに換えると排気の詰まりが解消され、そのぶんエンジンはたくさんの空気を吸気出来るようになります。
そのためより多くの混合気、つまりガソリンを燃焼させることが出来るので多くの熱エネルギーが得られ、その結果パワーアップすることが出来るのです。

現行 軽自動車純正超小型タービンは、低中回転域を使う、あくまでも省燃費用のものにすぎないということです。


で、話は変わって今度はチューニング用タービンですが、1年ほど前から、チューニングで使用されるタービンでも小型化が進んできています。
これらの次世代タービンは、以前トラストが開発しているスズキ ジムニー用 タービンキットでもテストされていました。
※トラストのタービンキットは、ギャレット製の次世代タービンです。

ギャレット GT1241 ターボチャージャー

このGT1241タービンは、従来の100psクラスのサイズで130psまで対応可能な非常に効率の優れたターボチャージャーです。
130ps対応ながら、タービンブレードのサイズは約30mmと小型で、アルトワークスの純正タービンとほとんど同じ大きさです。
同性能の従来型130psクラスのタービンは、35mmほどのサイズでした。

すでにこの次世代 小型高性能タービンを、スズキ ワゴンR に取り付けてチューニングされている方もいます。

ワゴンR用 ワンオフエキマニとGT1241 タービン



ワゴンR K6AターボエンジンとGT1241タービン



約130馬力!?のスーパー ワゴンR完成!

私もこのGT1241タービンと、K6Aターボエンジンの組み合わせは非常に興味があります。
ハイレスポンスでハイパワー、まさしく理想の組み合わせと言えそうですね。


 
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